ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA(1)

今回はもちろんレガシィRS。

 BC5レガシィRSのミニチュアといえば、最もポピュラーなのがこのハセガワのプラスチックモデルだろう。

 この製作は、ハセガワ 1/24 レガシィRS の改修で、表題のキットは存在しないので念のため。

 完成度は文句なし。あえて重箱の隅を突けば、ハセガワの各モデルがそうであるように、実車にあるパーティングラインの筋彫りが浅いこと、ヒドゥン処理の各ピラーの再現性、特にルーフ部のサイドウィンドウのカバー類のモールドが甘いこと、サッシュレスのセンターピラーがフィット感に乏しく、浮いて見えることなどごくごく軽微なもので、モデラーならそのあたりの作り込みは日常的な作業だし、ストレート組をする人ならおそらくほとんど気にならないのではないかと思われる。

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA(2)

しかし、室内のダッシュボード、シートの作りは見事で、色を乗せてやるだけでそれらしく見える点はこのモデルのいいところ。

 もっとも、実車の室内そのものが単純な造形で、メインパネルがプラスチックであることを隠そうともしていないところなどそもそも「安っぽい内装」なために「そもそも作り込み甲斐がないんだよ」という知り合いのモデラーの手厳しい声もある。

 安っぽくて悪うござんしたねぇ〜(怒)。

 というわけで、念のため実車のインストルメントパネルの画像も載せておこう。

 ガビガビになっているステアリングリムに艶がないことを除けば、BC5レガシィに乗ったことがある人なら思わずにんまりしてしまう完成度。

 バスタブ式の室内、特にサイドトリムが平面になってしまうのは、金型削ったことがある人ならコストダウンと「抜き」がラクなことから致し方ないと思うはず。

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA(3)
BC5 レガシィRS インストルメントパネル

っていうか、サイドトリムって作ってしまうと案外気にならなくなるものなんだけどね。

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA(4)

このモデルで強調しておきたいポイントが、エンジンレスながら、恐るべきシャシーのリアリティだ。

 BC5 レガシィRSでは、たとえ競技用ベース車両の「タイプRA 」であっても、アンダーコートはありなのだが、以前乗っていたBCで、トーチであぶってスクレイパーでチョコチョコアンダーコートを剥いで・・・という気の遠くなる作業をして軽量化に勤しんだ経験があるので、それを思い出してアンダーコートレス仕様にしてみた。

 決して手抜きではないので念のため。

 実車でこういう体勢になると泣きが入るんだよね〜。BCに限らずGCあたりまででスポーツ走行をしていた人間なら「見慣れた」フロントクロスメンバー回りの風景(汗)。ちょっとミッションケーシングが角張っているように思えるが、それ以外はリヤ回りも含めてパーフェクトだろう。リヤのラテラルリンクがちゃんと「丸棒」になっているのはうれしい。

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA

こうして見ると、全体的なBC5の雰囲気はとてもよく捉えられていることに驚いてしまう。

ハセガワ 1/24 スバル レガシィRSタイプRA
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作例ではお気に入りだったSTiパーツのストラットとスプリングを組み込んでいるので、ちょっと車高が上がっている・・・訳ではなくて、実はストレートで組むとかなり「車高短」になってしまうので、ストラット上部にスペーサーを噛まして車高を上げてある。

 また、別パーツでRS用のサイドスカートが付属しているが、RSタイプRAということで取り付けていない。またボディ一体でリヤバンパーのアンダースカートが本来は付いているが、作例では削り落としてあるので念のため。

ハセガワ 1/24 レガシィRS サスペンション

ちなみにパッケージも秀逸。

ハセガワ 1/24 レガシィRS パッケージ

元ネタは下記

1989年1月発行 レガシィ初版カタログ

ニチモのエアロスバルはもうすでに入手困難だが、こちらも少しずつ入手は難しくなりつつあるようだ。単純に金型をメンテナンスしてまともなモールディングができるところまで修復するコストがペイするか、ということなのだろう。

 とはいえ、インターネット・オークションではまだ定価にちょっとしたエクストラペイを支払う程度の金額で手に入る状況なので、ぜひ作ってみてはいかがだろうか?

 スバリストの部屋にはなかなか気の利いたアイテムのひとつだと思う。


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