前回、BM/BRレガシィ誕生の記事を書いてから、早いもので 3年 が経った。
私自身、そのアクセスの数に驚いて、俄か覚えのつたない HTML で、きっと読みづらい方もいらっしゃったのではないかと申し訳ない気持ちでいっぱいである。
と、いいながら、多忙にかまけて 大して進化してない(汗)HTML で、再び臆面もなくお送りする試乗レポート第二弾の 「お目当て」 は、今回、年次改良で D型 に移行した、BM/BRレガシィ 2.0 GT DITである。
最近、国内/海外でのスバルの好調さを伝える記事に混じって UP されていたのが、BM/BRレガシィのD型年次改良の記事で、「新世代ボクサーエンジン」という見出しに、「そうかぁ〜今年ももうそんな季節になったか〜」とクリックして、アッと驚くタメゴロー(古い)。
なんとフラッグシップのボクサーターボが BRZ の FA20型 へ刷新されて、DITと銘打たれているではないか!!
それが「ダイレクト インジェクション ターボ」の略であることは言われなくても分かる。
しかも、ちょっと調べて見れば、使われている直噴技術は、BRZ で使われた、トヨタ の「D-4」ではなく、純粋に富士重工業 自社開発によるものだという!
「直噴、直噴」と簡単に言うけれども、シリンダー内へガソリンを直接噴射する技術は非常に高度で難しいことだ。
だって、エンジン回転数、アクセル開度、走行抵抗、その他さまざまな要素を考えながら、常に適切な量のガソリンを供給することが求められる。
それが少なければノッキング、多すぎればプラグがかぶってしまい、著しくドライバビリティが損なわれてしまう、あるいはエンジンは壊れてしまう ----- クルマ好きならみんな知っている。
もう少し言えば、タンブル(立渦)、スワール(横渦)といったモーメントをシリンダーに送られる吸気にうまくつけて、インジェクターから噴射される 「最適な量の」 ガソリンを混ぜ込み、シリンダー内に均一な混合気を作り出せなければいけないし、それにプラグで火をつけたときに、シリンダー内の火炎伝播がやはり均一で、きれいに燃やすことができなければならない ----- こうした行程のどれひとつが欠けても、うまくできなくても、これからの時代の環境基準を満たしながら、クルマをドライブする喜びの根源のひとつ ----- 圧倒的なパワー ----- を実現することはできないのである。
つまり、付け刃的な小手先の技術ではなく、膨大な基礎研究による技術的蓄積と全く新しい作動モジュールの研究開発があって初めて可能となる技術なのである。
そのエンジンが、2.0L としては、世界でも屈指のハイパフォーマンスを誇ってきた、歴代レガシィのフラッグシップモデルの 「心臓」 を担い続けてきた、EJ型ターボエンジン に代わり搭載された意味 ----- スバリストなら 富士重工業 の込めたメッセージに熱くならないはずがない。
そしてそれは、私がこよなく愛してきた、EJ型エンジンからの訣別、そして スバル の 水平対向エンジン の新たな旅立ちであると同時に、初代レガシィRSから培われてきた技術の集大成であることは言うまでもないことなのだから。 |