日本模型 1/20 富士 FA-200 エアロスバル |
「ミニチュアカー」と銘打っておきながら、2回目で脱線することをお許し頂きたい。しかしどうしてもこのモデルについてはスバリストとして触れておかなければいけないと思う。 |
富士FA-200エアロスバルといえば、コアなスバリストの間では、もはや「定番」ともいえる、この「飛行機野郎の追憶」。 |
エアロスバルの排気音はもちろんだが、陸軍一式戦闘機「隼」、二式戦闘機「鍾馗」、四式戦闘機「疾風」、そして「零式艦上戦闘機」=「ゼロ戦」のエンジン音まで聞けるというのだから、これだけでも古くからのスバリストにはたまらない。 |
「富士重工業」の前身が、戦前・戦中を通じて、陸軍九十七式戦闘機、陸軍一式戦闘機「隼」、陸軍二式戦闘機「鍾馗」、陸軍四式戦闘機「疾風」など数々の傑作機を生み出した「中島飛行機」であることはスバリストでなくともよく知られている。 |
その富士 FA-200 エアロスバルのミニチュアの決定版といえば、今回取り上げる日本模型 1/20というビッグスケールの「富士 FA-200エアロスバル」。 もちろん国産唯一の軽飛行機として、1/48、1/72といった手頃なサイズでも同じく日本模型とアリイからも発売されているので、今ならまだYahoo!オークションなどでもまだまだ比較的リーズナブルな価格で手に入る。 | |
まず圧巻なのは、パッケージのカッコよさ! |
1/20のビッグスケールだけに、フラップ、方向舵などの可動部分はスプリング内臓ですべて可動。主脚・前脚サスペンション、徹底的にディティールまで再現された計器盤と室内、そしてとどめは空冷水平対向4気筒OHV ライカミングエンジン! |
OHVのバルブを動作させるためのプッシュロッド・チューブ、シリンダヘッド、エキゾーストパイプ、そして美しく並んだセパレート型のシリンダーに刻まれた冷却フィンは、なんとエッチングプレートを1枚1枚重ね合わせて再現するのだ! |
こうした工程がいたるところに散りばめられていて、しかも部品の「合い」自体もあまり良くないために、それなりに見れるように組み上げるには相当の根気と執念、それに多少の飛行機についての知識や関連資料が必要だと思われる。 |
うわさによれば、このニチモの1/20エアロスバルも長年の度重なる再生産で、金型の痛みが進んだため、今後、再生産する予定はないのだという。非常に残念だが仕方がない。このモデルを送り出してくれたニチモに深く感謝しながら、現在市場に残っているものを大切に慈しむしかないだろう。 |